工場や研究施設などで有機溶剤や有害物質を扱う現場では、作業者の健康を守るために局所排気装置の設置が重要となります。
しかし、設置には労働安全衛生法や各種規則に基づく基準があり、構造や性能、設置条件、点検・届出まで適切に対応しなければなりません。
基準を満たさない場合、法令違反となるだけでなく、重大な健康被害につながるリスクもあります。
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局所排気装置とは

局所排気装置とは、有機溶剤や粉じん、有害ガスなどが発生する作業場所において、それらを作業者の呼吸域に到達する前に捕集し、屋外へ排出するための設備です。
発生源の近くにフードを設けて直接吸引することで、空間全体を換気する一般換気よりも効率的に有害物質を除去できます。主に工場や研究室、塗装作業場などで使用され、安全衛生対策の中核となる設備です。
局所排気装置の設置基準とは?
局所排気装置の設置基準は、有機則・特化則などで装置の型式や必要性能(制御風速等)が定められます。対象物質に応じて基準を満たす運用が重要です。
有機溶剤中毒予防規則(有機則)で求められる基準
| 装置の種類 | 性能 |
|---|---|
| 囲い式局所排気装置 | 開口面で制御風速0.4m/s以上 |
| 外付け式 | 側方吸引型:発生源で0.5m/s以上下方吸引型:発生源で0.5m/s以上上方吸引型:発生源で1.0m/s以上 |
| プッシュプル型換気装置 | 捕捉面で平均風速0.2m/s以上で±50%以内 |
有機則では、局所排気装置は「型式ごとの制御風速」を満たす能力で稼働させることが求められます。
囲い式(ドラフト等)は開口面で0.4m/s以上、外付け式は側方吸引型・下方吸引型が発生源で0.5m/s以上、上方吸引型は発生源で1.0m/s以上が基準です。
さらにプッシュプル型換気装置は、捕捉面の平均風速0.2m/s以上かつ**±50%以内**の一様な気流を保つ必要があります。出典:有機溶剤中毒予防規則(昭和四十七年労働省令第三十六号)。
特定化学物質等障害予防規則(特化則)で求められる基準
特化則では、特定化学物質等による健康障害を防ぐため、作業・物質に応じて密閉化、局所排気装置、プッシュプル型換気装置などの設備対策が求められます。ポイントは「装置があること」ではなく、有害物質を確実に捕集・排出できる性能で稼働していることです。
プッシュプル型については、特化則の規定に基づく要件告示(告示第377号)で、捕捉面の気流が要件に適合した状態を保つよう運転することが示されています。実務では、対象物質の区分と発散状況を整理し、告示・指針に沿って設計根拠と測定・調整まで確認することが重要です。
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1年以内ごとに1回の定期自主検査、点検が必要
局所排気装置は、労働安全衛生法に基づき、少なくとも年1回の定期自主検査を実施することが求められています。また、検査結果については記録として残し、3年間保存しなければなりません。
塗装作業など有機溶剤を扱う現場では、長期間の使用によりフィルターの詰まりや風量の低下が生じやすく、気付かないうちに排気能力が落ちていることもあります。作業者の安全確保の観点からも、定期的な検査は非常に重要です。
ただし、これらの自主検査には専門的な知識と手間が必要となるため、一般的にはメーカーや専門業者へ依頼して実施するケースが多くなっています。
設置計画の届出について
局所排気装置を新設する場合や、移設・改修を行う際には、事前に「設置計画の届出」を提出する必要があります。この手続きは、設備が法令で定められた構造・性能基準を満たしているかを行政が確認し、労働者の健康被害を未然に防ぐことを目的としています。
届出を行わないまま工事を進めてしまうと、法令違反となる可能性があるため、計画段階から必要書類や提出時期を把握し、適切に対応することが重要です。
局所排気装置の届出に必要な書類一覧
局所排気装置の設置に伴う届出では、設備が基準を満たしているか確認するために複数の書類提出が求められます。内容は専門性が高く、装置の構造や性能、設置条件などを具体的に示すものが中心です。
主な提出書類は以下の通りです。
このように多くの資料を準備する必要があるため、メーカーや専門業者に作成・提出を依頼するのが一般的です。
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届出が必要な薬品について
局所排気装置の設置に関する届出は、使用する薬品の種類によって必要となります。特に以下の物質を扱う場合は注意が必要です。
これらの物質を取り扱う場合は、局所排気装置の届出が義務付けられるため、事前に該当の有無を確認しておくことが重要です。
局所排気装置設置の例外規定とは?
局所排気装置の設置には例外規定があり、有機溶剤を使用する作業であっても、一定の条件を満たす場合には設置義務が免除されることがあります。ただし、すべてのケースで適用されるわけではなく、明確な基準が定められています。
代表的な例としては、以下のような条件が挙げられます。
ここで重要なのは、「使用量」ではなく「蒸発量」によって判断される点です。
局所排気装置を設置しない場合の注意点
局所排気装置を設置しない場合でも、作業者の安全対策は必ず講じる必要があります。例えば、全体換気設備の導入や呼吸用保護具の着用が挙げられます。
全体換気は空気を入れ替えることで濃度上昇を抑える方法ですが、発生源を直接捕集することはできないため、効果には限界があります。そのため、短時間作業や臨時作業、発散面が広い作業などで局所排気装置を設けない場合には、有機ガス用防毒マスクなどの保護具の使用が求められます。
なお、防毒マスクには使用可能時間があるため、適切な交換管理を行い、性能が低下した状態で使用し続けないよう注意が必要です。
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発散防止抑制装置を設置するならベリクリーンへ!

発散防止抑制装置は、現場条件に合う方式を選び、運用まで含めて設計できるかが成功の分かれ目になります。ベリクリーンなら、対象物質や作業内容、発生源の状況を丁寧に整理したうえで、吸着・分解・気流制御など最適な対策を提案できます。
ダクト工事が難しい現場や、短期間で対策を進めたいケースでも、導入計画を立てやすいのが強みです。設置後も、点検や改善提案まで含めて相談できるため、性能を維持しながら安全衛生の強化につなげたい現場におすすめです。
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